Aimer

『crossovers』の歌詞の意味・世界観、曲調・音楽性を徹底解説

罪に対する恐怖心や懺悔などを一つのテーマに時代を超えた壮大なスケールで展開されたAimerさんの21thシングル『escalate』

筆者の独自の見解として人類が時代を超えて間違い続ける戦争と紛争をテーマに世界観を紐解きましたが、実にAimerさんらしい闇との共有を描いた素晴らしい楽曲でした。

 

さて、そんな21thシングル『escalate』のカップリング曲の一つとして収録された楽曲が今回解説していく『crossovers』なんですが、また打って変わって切なく泣ける楽曲です。

果たしてどの辺が泣けるのか、楽曲の歌詞の意味や世界観、曲調・音楽性と共に本記事で筆者の独自見解で解説していきます。

 

CROSSOVERのwiki風概要


出典:https://www.fashion-press.net/

Aimerさんの21thシングル『escalate』にも収録されている楽曲『crossovers』のwiki風概要はこちらです!

楽曲名:crossovers(くろすおーばーず)

アーティスト:Aimer
リリース:2023年3月1日
収録形態:21thシングル『escalate』に同収録
作詞:aimerrhythm(作詞時のAimerさんの別名義)
作曲:大濱健悟
編曲:玉井健二・百田留衣
レーベル:SACRA MUSIC
タイアップ:JRA・CMソング『わたしの物語が走ります』編

 

JRAのCMソング『わたしの物語が走ります』編にも使われている、Aimerさんの楽曲『crossovers』

冒頭でもお伝えした通り、21thシングル『escalate』のカップリング曲の一つとして収録された楽曲ですが、同じアーティストが歌う楽曲なのにここまで違うのかと思ってしまうほど、実に切なく悲しい楽曲に仕上がっています。

 

歌詞もさることながら、1音目からもう切なく泣けるバラードソングなのかと思ってしまうほどぐっと胸が締め付けられてしまうのです。

詳しくは曲調・音楽性の項目でもお話していきますが、この『crossovers』という楽曲はイントロがほぼなくイントロから聴かせてくるところがまたなんとも言えず魅力的!

筆者自身、JRAのCMソングで耳にしたことがあったので、MVが配信されたら是非聴いてみたいと思っていた楽曲だったのですが、改めてMVでフルバージョンを聴いたときに、心が震えました

 

残響散歌のような格好いい楽曲や、escalateのようなダーク感満載な楽曲も素敵ですが、crossoversのように、どこか切なくでも優しく泣ける楽曲もいいですよね。

今後も、闇との共有という根幹部は残しつつも、時に格好良く、ときに堕天使のような闇色全開で、そしてときに優しい雨を降り注ぐようなどこか心地よくも優しく切ない楽曲をAimerさんは提供し続けてくれることでしょう。

私達ファンとしては、その一つ一つを楽しみにしながら、今後も変わらぬ姿勢でAimerさんを応援し続けたいところです。

JRAがAimerにCMソングを依頼した理由


出典:https://youtu.be/

JRAのCMソングというと、どちらかというと明るくポップな印象の強いCMソングが多いように思うのですが、そんなJRAのCMソングをダークな印象も強いAimerさんに依頼するというのは正直驚きでした。

もちろん、残響散歌のような格好いい楽曲やポラリスのような優しいメロディが特徴的な楽曲など幅広く手掛けているAimerさんなので、JRAがCMソングを依頼したとしても別におかしな話ではありません。

 

ただ、一人のファンとして、どのような経緯でAimerさんにCMソングを依頼したのか気にはなります。

残念ながら、その経緯に関しての詳細は公表されていなかったので、筆者の憶測でお話するしかありませんが、少なからずも今回のCMのキャッチフレーズである『今日、わたしの物語が走ります』が何かしらの影響を受けていることは間違いないでしょう。

 

その上で、Aimerさんのコメント

JRAブランドCMソングとして「crossovers」という楽曲をつくりました。
大切な物語がひとつ走り出すとき、その場所に交差する幾つもの想い、祈り。
その輝きを思いながらつくった曲です。
夢を抱えて走り出そうとする全てのあなたの物語に、この曲が優しくエールを贈れたら嬉しいです。

出典:https://tower.jp/

を参考にJRAがAimerさんにCMソング制作を依頼した理由を想像してみましょう。

 

あくまで筆者の考えでお話しますが、おそらくJRAとしては、競走馬を通じて、いろんな人との関わりや栄光・挫折を一つの光景として見せることで前に一歩進める希望のようなものを描こうとしていたのではないでしょうか。

そこで、AimerさんがCMのコンセプトに適任と判断し依頼されたのだと思われます。

 

何度も言いますが、Aimerさんの真骨頂は闇を提示し、多くの人達と寄り添いながら優しく光を当てることのできる音楽を提供するところにあります。

Aimerさん自身も、宇多田ヒカルさんやMISIAさんのようにハイトーンボイスを特徴とした歌い手を目指すも、声に負担がかかりすぎ挫折した過去を持っています。

 

挫折と苦悩の日々を過ごしながらも、ハスキーボイスで無理なく歌う今のスタイルを確立させました。

まさに闇を経験しながらも、そこから栄光という光を手に入れたアーティストだからこそ、多くの人が抱える闇と共有しながら優しく希望という名の光を差し込むことのできるアーティストとして素晴らしい音楽を手掛けることができるのです。

 

きっとJRAもそんなアーティストであるAimerさんにしか描けない希望という名の光を優しく降り注がせるようなテーマ曲を依頼されたのではないでしょうか。

競走馬を一つの軸にしながら実に切なくでも希望に満ちた優しい楽曲でもあるので、ぜひ、みなさんも一度Aimerさんの『crossovers』を聴いてみてくださいね。

※Aimerさんの『crossovers』がCMソングとして起用されたJRAのアニメCM『わたしの物語が走ります』編のローングバージョン映像のリンクを貼っておきますので、気になる方はぜひ御覧ください。

出典:https://youtu.be/

CROSSOVERSの歌詞の意味・世界観


出典:https://www.pinterest.jp/

『今日、わたしの物語が走ります』というストーリーが展開されるJRAのCMソングに起用されたAimerさんのcrossovers

Aimerさんもコメントされている通り、夢や希望を叶えることの苦しさを共有した上で、それでも前に向かって歩んでいく人たちに優しくエールを送ってくれる素敵な楽曲ですよね。

では、歌詞の中で、どのへんが夢や希望を叶えていくことの厳しさを表現しているのか、またどのフレーズが、夢を持って前に進む人たちへのエールとなっているのか、早速、歌詞の意味・世界観を筆者独自の見解ではありますが、掘り下げて解説していきます。

夢に挫折し忘れ去った今を示す歌詞


出典:https://careerticket.jp/

誰にも何かしらの夢を抱くことはありますよね。

  • プログラマーになって、ゲーム関連企業で活躍したい!
  • 画家・イラストレーターになってメディア関連の仕事で活躍したい!
  • 歌手・アーティストとして、素敵な楽曲を手掛け感動を与えたい!

などなど、人の夢など挙げたらきりがありませんが、夢を希望通りに叶えている人は意外と少ないのが現状で、多くの方は挫折を経験し、いつしか生活に追われ夢なんてどこかへ忘れ去ってしまうなんてことも珍しくありません。

 

CROSSOVERのAメロ冒頭の歌詞では、そのような『忘れてしまった夢』への情景が描かれています。

気になる歌詞がこちらです!

朝は逃げないから そう言った君を憂いながら
いつからか未来を品定めしている 嫌になるよ

作りかけの玩具箱優しい嘘でなんとなく
忘れていた埃だらけでも

出典:https://www.uta-net.com/

 

朝は逃げないから大丈夫だよとポジティブ思考な発言をする君に対して、主人公は、どこか気だるく憂鬱な目で見つめています。

そんな器用に前向きになれるものかとでも言いたげに…

そんなネガティブな状況だけに、いろんな情景を品定めし、どこか疑心暗鬼になっています。

 

なぜ主人公は、ここまでネガティブな思考に陥ってしまったのでしょうか?

それは、おそらく夢や目標としていたものに挫折し、主人公は『どうせ夢なんて努力しても叶わないし報われることなど無い』と思ってしまうほど辛い経験となってしまったからだと筆者は考えます。

 

そして、生活に追われ夢とは違う人生を歩いていく内に、いつしか夢を抱いていたことすら忘れてしまった…

その情景が『埃だらけな作りかけのおもちゃ箱』として表現されているのでしょう。

どこか冷めた目で夢や希望を語るに対して、『どうせかなわないから夢なのに…』と冷めた目で見ているのかもしれませんね。

 

人間、誰しもポジティブになれたら幸せなのでしょうけど、決してすべての人間が順風満帆な人生を歩んでいるわけではありません

栄光があれば挫折があり、長い人生を歩いていく上で生活を余儀なくされるために、いつまでも夢を追いかけることはできず、どこか生活に追われながら夢や希望を見失いネガティブな心が現れ始めるのかもしれませんね。

 

ただ、少なくともこの主人公は、どこか冷めて夢や希望を語る君に対して批判的に捉えている自分自身を嫌い始めてしまっています。

まさに、この部分がcrossoversで描かれる最初の闇なのです。

ネガティブ思考からの脱却


出典:https://diamond.jp/

crossoversは、短いAメロ・Bメロ(実質的にはこの2つでAメロというべきかもしれませんが…)の直後にサビがやってくるといった感じで曲が展開されていくのですが、そういったどこかしら短編集的な展開は歌詞においても言えるようです。

その目まぐるしい展開の中で、サビに入ると、Aメロ・Bメロでネガティブ思考に陥っていた主人公は、それまでの自分を払拭するようにポジティブ思考になろうとする姿を見せ始めます。

 

そんなサビの歌詞がこちらです!

『君が見た夢のかけらを この手に浮かべ朝をまとう
ひび割れた絵の隙間の空 汗にまみれ輝いてた
届けよう祈る想い そっと』

出典:https://www.uta-net.com/

 

はっきり言って、サビで発した主人公の前向きな言葉は、Aメロ・Bメロで君が最初に発した『朝は逃げない』といった綺麗事のようなポジティブ思考とは決して言い難い気がします。

すごく不格好で泥まみれな言葉ではありますが、それでも失敗を恐れず少しずつでもいいから愚直に一歩ずつ進んでみようとする主人公の意思は伝わります。

 

このサビのフレーズは、まさに闇との共有者であるAimerさんらしい歌詞だなと筆者は感じました。

確かにどんなに頑張っても結果はでないかもしれませんが、ひび割れた絵の隙間の空で汗まみれに輝きを放つかのように、一生懸命夢に向かって頑張ったその姿が素晴らしいのです。

 

あとは夢が叶う朝が無事迎えることをそっと祈りましょう。

まぁ、結果が伴わないかもしれませんが…

きっとそのような不器用ながらもポジティブになろうとする主人公の情景がうまく描かれているような気がしますね。

未来に託す想い


出典:https://toyokeizai.net/

crossoversの歌詞の根幹は1番のサビにあると筆者は感じています。

では2番以降は必要ないのかといわれるとまた少し異なると筆者は考えていて、2番以降の歌詞は、『未来に託す想い』が描かれ人生において大事な哲学が描かれているのではないかと思われます。

 

  • 『生まれた空の下(した) 泥だらけの手で 空を抱いた』
  • 『枕元の物語を 夢の中で続けてきた』
  • 『君が手にしたその光を これから出会う未来に託そう』

出典:https://www.uta-net.com/

これらのフレーズは、上から、2番Aメロ・Bメロ・サビのそれぞれの1行目のフレーズですが、未来に託す重要なキーワードが埋め込まれています。

 

  • 泥だらけの手
  • 枕元の物語
  • これから出会う未来に託そう

特にこの3つのフレーズは、主人公が夢に向かって努力したことを、時代を超えて伝承していこうとする様として描くに必要なワードと言えるのではないでしょうか。

 

確かに、一生懸命努力したからといって必ず報われるとは限りませんし、夢が破れてしまい努力が無駄に思えてくることもあるでしょう。

しかし、どんな形になるかはわかりませんが、主人公が積み上げてきた努力は、決して無駄にはならず未来につながる一筋の光となるのだと、crossoversは教えてくれているような気がします。

 

  • 主人公のように夢に向かって努力するも結果が伴わなくて挫折し諦めた…
  • しかし、いつの日か、そんな自分を払拭するようにまた夢に向かって走り始めた…
  • たとえ結果が伴わずとも、その気持が未来に託されいつか叶う日がやってくると信じて…

このような情景を一つずつ思い描いた上で、crossoversをじっくり聴いてみると、挫折から起きるネガティブな感情を描いた1番の歌詞の世界観から、全て一つに繋がり涙を誘うすてきな物語として完結するような気がします。

 

先程もお話した通り、Aimerさんは『crossovers』に対して、『大事な物語が走り出すときに交差するいくつもの想いや祈り、夢を抱えて走り出そうとする人たちにそっと優しく贈るエール』となるように想いを込めて創られています。

確かに、努力しても報われないから夢であるという言葉も耳にしますが、『夢はいろんな人が関わりいつの時代か叶うから夢である』という前向きな教えもあって良いかもしれません。

 

『誰もが抱える夢が破れ挫折とともに風化していくという』一つの闇にフォーカスを当て共感しながらも、その先にある光をそっと差し込んでくれる…

そんなAimerさんなりの優しさがたくさん詰まっている魅力溢れる楽曲であることが、『crossovers』の歌詞の意味・世界観を見ていくと存分に伝わってきますね。

ぜひ、そんな素敵な楽曲『crossovers』を聴きながら、夢に破れながらも前に一歩進んだことの素晴らしき人生を称えるきっかけを作ってくれたら良いなと思う次第です。

crossoversの曲調・音楽性


出典:https://www.oricon.co.jp/

Aimerさんが歌う『crossovers』は、冒頭から悲しい音が連なる楽曲と紹介しておりますが、具体的にどのような曲構成となっていて悲しみを感じさせるのでしょうか?

またそのような曲調にしている意図とは何か、早速筆者の見解ではありますが紐解いていきます。

 

まず、基本的な曲構成はこちらです!

Aメロ→Bメロ(Aメロ・Bメロ共に短く、Bメロ=実質Aメロ‘と言えるかも)→サビ→Aメロ(2番)→Bメロ→サビ→サビ‘→間奏→サビ→エンド

いきなり低音のストリングスが短く鳴り響き、その直後にAimerさんの低音ハスキーボイスとマイナーコードらしき和音を奏でるアコギで始まるcrossoversは、冒頭でもお話した通り1音目から何処か物悲しさを感じます。

 

最終的には挫折や苦悩でさえも未来につながる糧であり明るい朝を迎えるための音楽であるはずなのに、やはり悲しさが先に来てしまう

その理由は、どんな未来につながる光であってもその前にはが存在していることを提示するためであったと筆者は考えています。

 

歌詞だけでなく、音の構成としても闇を提示し共有した上で、そんな闇でさえも未来につながる光への糧となっていくんだから大丈夫と優しく寄り添ってくれている…

まさにAimerさんだからこそ奏でることのできる闇との共有がこの『crossovers』でたっぷり演出されているのです。

 

残響散華や花びらたちのマーチも格好良かったり爽やかだったりと実に素敵な楽曲ですが、crossoversは、前者の楽曲では計り知れないほどのAimerさんの原点ともいうべき音楽要素が詰まった魅力溢れる楽曲です。

悲しみ・憂いといったネガティブな要素を低音のハスキーボイスとマイナーコードで創出し、その上で、サビに入るとそっと柔らかな光を差し込ませるように明るく高音を混ぜてくるあたりは絶妙な心地よさを与えてくれます。

 

そして、気がつけばどこか抱いていたモヤモヤが涙とともに浄化され、スッキリした気持ちにさせてくれるのです。

ストリングス・アコギ・ボーカルが重なり始まる1番Aメロから、Bメロやサビに入っていく中でベース・ドラムなど少しずつ音が重なり合って、徐々に変わっていく音の変化の心地よさを是非体感してみてください。

きっと、crossoversをきっかけに、Aimerワールドにどっぷりハマる瞬間に出会えることと思いますよ。

crossoversとescalateとの共通点・Aimerらしさ


出典:https://www.pinterest.jp/

最後に、『crossovers』同様、Aimerさんの21thシングルに収録された『escalate』との共通点を、筆者なりに考察してみたので、それをお話していきたいと思います。

『escalate』は、戦争や紛争を始めとする命を奪うような大罪に対して、罪の意識に苛まれた主人公がその恐怖心や懺悔の気持ちといった葛藤の中から、無理に抗わずみんなが平和になるための教えを諭した大きなテーマが描かれた楽曲でした。

 

筆者自身、芥川龍之介が書いた小説『蜘蛛の糸』のような世界観と評していますが、今回の『crossovers』も、ある種、『蜘蛛の糸』のような世界観で描かれているのかもしれないと、ふと感じさせられます。

どういうことかというと、確かにcrossoversの世界観は、戦争・紛争といった大罪からの脱却といったようなだいそれたテーマでは描かれていないものの、心の闇や失望感からの脱却という意味では、ある種、似通っています。

そういう点でみれば、まさに『芥川龍之介』の名作『蜘蛛の糸』に相通じる何かを感じさせられるのです。

 

日々、筆者は、Aimerさんの音楽に対して闇との共有者と筆者は称してきていますが、それは何も不吉なものを呼び込む悪人という意味ではありません。

人間が持つ闇に焦点を当ててまずは、その闇をさらけ出し共感しながらも、そこからほんの少し柔らかく優しい光を当てることで癒しになる効果を生む…

 

crossoversに登場した主人公が、君の提示した綺麗事のような光に共感を示さなかったものの、闇を抱えながらも不器用に明るい方向に一歩前に歩もうとした様に、ただ光だけだとその信憑性は低く共感も癒やしも生まれません。

闇と共有しながらも光を当てる蜘蛛の糸の世界観こそが万物の真理でもあり、Aimerさんが自身の音楽を通じて伝えようとする世界観なのかもしれませんね。

 

筆者自身、人生に絶望し命を捨てようとしたことがありますが、同じようなテイストの楽曲であったAimerさんの『ポラリス』という曲に心が救われて今を生きています。

きっと筆者のように闇を抱えて苦しんでいる人たちの癒やしとして、『crossovers』も高く支持されていくのではないでしょうか。

 

決して夢や希望はどんなに努力を重ねたところで簡単に叶うものではありませんし、夢を叶えるから偉いわけでもなく、たまたま叶ったに過ぎません。

 

例えば、先日WBCで久しぶりに日本が優勝し一つの夢・目標が叶いましたが、それも、先人の功績があって、野球人口が拡散されプロ野球で活躍する選手が生まれ、大谷翔平選手のようなメジャーリーガーが生まれ活躍した末の結果です。

野球に関わるあらゆる日本人選手が奮闘し続け、その中に、夢を叶えることができず、次の世代にバトンを託したものもいるから、今回、WBCで日本が優勝という栄光をつかむことができたことを忘れてはいけません。

 

もちろん、今回出場した選手たちが努力せずに栄光をつかんだわけではありませんし、彼らの努力は称賛されるべきです。

ただ、その裏では夢破れ挫折し違う人生を歩んだ者だっていることも、その人達が繋いだバトンが、今の選手達を通じてWBC優勝という栄光をもたらしてくれたことも絶対に忘れてはいけないのです。

 

野球に限らず、あらゆる世界で夢というのは、努力だけで勝ち取れるものではなく、その夢の世界に関わるあらゆる人や時間・空間が交差しながら少しずつ実現していくものだと、Aimerさんの『crossovers』は教えてくれました。

 

どうか、夢や希望が打ち砕かれ絶望感を抱くとしても、脳裏の何処かで『夢が破れたのは、決して、自分のちからが足りなかっただけで叶わなかったとは限らない。大丈夫次の一歩をまた進めてみよう』と感じてほしい…

そのことが、それぞれの人達の心に棲み着いた闇を緩和させる大きなヒントになるかもしれません。

 

Aimerさんの『crossovers』は、『escalate』とは全く異なる世界観でありながらもAimerさんらしくそっと寄り添い闇に光を差し込んでくれる『蜘蛛の糸』でした。

ぜひ、夢や希望が打ち砕かれ次の一歩が踏み出せず苦しんでいる人たちの支えとしてAimerさんの『crossovers』が皆さんにそっと寄り添ってくれる一曲として支持され続けていくことを願っています。

Aimer『crossovers』のまとめ

今回は、Aimerさんの『crossovers』という楽曲にスポットを当てて、歌詞の意味や世界観、曲調・音楽性を筆者独自の見解で紐解きご紹介させていただきました。

夢や希望は、人・時間の功績が重なることで、どんな夢もいつか必ず叶うし、その歴史の中で私達は生きていることを『crossovers』は教えてくれています。

 

人間誰しも、順風満帆な人生を歩めるとは限りませんしを抱えた人はたくさんいます。

ぜひ、夢や希望が叶わず苦悩しても自身を責めず、Aimerさんの『crossovers』を聴いて、『(次の)わたしの物語を走らせる』大きなきっかけにしてみてくださいね。