Aimer

Resonantiaの歌詞や音楽性から感じ取れる自我との共鳴とは?

これまで、人が抱える『闇』に触れながら救いの一手を投げかけてくれる素敵なサウンドを多数輩出してくれた女性アーティストAimerさん。

もちろん、『闇』を象徴する楽曲以外にも『癒やし』や『魂の叫び』など、ブレイク後も挑戦心忘れず様々なジャンルの楽曲を次々輩出していますよね。

 

さて、そんな魅力溢れるAimerさんの新曲『Resonantia』はファンの心を刺激する妖しい魅力を多く含んだミステリアスな楽曲です。

そこで、本記事では、そんな妖しく謎めいた魅力をもつAimerさんの新曲『Resonantia』の魅力を筆者の見解で、歌詞の意味・世界観、曲調・音楽性を解説しながらご紹介していきます。

『Resonantia』のwiki風概要


出典:https://www.youtube.com/

先日MVも公開されたAimerさんの新曲『Resonantia』の簡単なwiki風概要はこちらです!

楽曲名:Resonantia(レゾナンティア)

アーティスト:Aimer
リリース:2023年7月26日
収録形態:アルバム『Open α Door(オープンアドア)』に収録
作詞:aimerrhythm(作詞時のAimerさんの別名義)
作曲:百田留衣
編曲:玉井健二・百田留衣
レーベル:SACRA MUSIC

 

鬼滅の刃・遊郭編の主題歌『残響散歌』が大ヒットをもたらした歌手・Aimerさん。

彼女の新曲『Resonantia』のMVが先日公開されたばかりですが、実際に聴いてもらえば分かるかと思いますが、これまでのAimerさんの楽曲とはまたテイストが異なる新たな魅力を持つ楽曲とあってすごく心が惹かれてしまいます。

 

どこか色っぽく妖しい雰囲気を持つ今回の『Resonantia』は、陰でも陽でもなく、また静寂・喧騒とも異なる妖しくミステリアスな印象の強い楽曲です。

どことなく大人の音楽といったテイストが盛り込まれているので、ジャズバーなどでお酒とともに好きな異性とこの曲を聴くとまた違った味わいとして楽しめるかもしれませんよ。

 

歌詞に関しても、静寂というワードをAメロに盛り込ませながらも決してこれまでAimerさんが歌ってきた闇との共有をもたらす静寂とは異なる雰囲気漂う独特の静寂であり、これまた独特の大人の世界を醸し出しているように感じます。

心の闇や精神的な苦しさ痛みはありながらも、どこかオブラートに包み和らげている雰囲気がまさにモダンジャズというにふさわしい世界観なのではないかとも思えるんですよね。

 

もちろん、感じ方は人それぞれで、あくまで本記事でお話した印象というのは一つの主観でしかありませんが、少なからずともAimerさんにとっての異色の楽曲であることに違いはないと思います。

これまでの闇との共有をもたらす楽曲も実に素晴らしいAimerさんにしか奏でられない楽曲ですが、新たな挑戦ともうかがえる『Resonantia』は、Aimerさんのこれまでの楽曲とはまた異なるカラーの楽曲です。

 

間違いなく、Aimerさんの新たな魅力を発掘するにふさわしい珠玉の一曲となるでしょう。

思わずハートを鷲掴みされてしまいそうな素敵な楽曲なので、ぜひ、機会があれば一度聴いてみてくださいね。

『Resonantia』の妖しい魅力とは?


出典:https://bluekokomurmur.com/

Aimerさんの新曲『Resonantia』に対して、筆者は本記事の冒頭から妖しい魅力を持つ素敵な楽曲であるとご紹介してきました。

その考えは、本楽曲をMVで初めて聴いたときから一切変わっておりません。

では、具体的にどこがそんなに妖しいのか、歌詞の意味や世界観、曲調・音楽性を紐解いていく前に少しざっくりお話していきましょう。

 

まず、『ラララ~』とハミングしながら流れる短いイントロが実にアンニュイで、聞き手の心を揺さぶってくるのは妖しいと感じさせる大きなポイントと言えるでしょう。

しかも、『燻る残り香 酔の最中』と冒頭からかなり揺さぶるミステリアスな歌詞が連発するあたりは、アンニュイで酔わせる大人の楽曲の匂いがプンプンしてきます。

 

MVにも巫女らしき女性が祈祷し踊り、それを見ている一人の少女が魅了されていくようなシーンが展開されていますが、まさにそのシーンがこの『Resonantia』を象徴としているような気さえうかがえます。

また、『Resonantia』は、先程もお話したように、モダンジャズの雰囲気を音楽要素として取り入れているような印象がうかがえる楽曲です。

いつもAimerさんが手掛けている闇との共有をはらんだ楽曲だったり、魂の叫びだったりする要素とはまた異なるテイストの楽曲となっています。

 

この独特の雰囲気が妖しくもありミステリアスで魅力的な楽曲として心に響いてくるわけです。

下記にAimerさんの新曲『Resonantia』のMVのリンクを貼っておきますので、気になる方は、ぜひ一度MVを観て、独特の妖しくミステリアスな音楽に酔いしれてみてくださいね。

※Aimerさんの新曲『Resonantia』のMVはこちらです!

出典:https://www.youtube.com/

Aimer『Resonantia』の歌詞の意味・世界観


出典:https://www.youtube.com/

さて、ここからは、Aimerさんの新曲『Resonantia』の歌詞の意味・世界観や曲調・音楽性を筆者独自の見解ではありますが解説させていただきます。

では、早速、歌詞の意味・世界観から見ていきましょう!

完全なる本能の世界


出典:https://unsplash.com/

Aimerさんの楽曲の大半が、どことなく意味深な歌詞の意味があったり独特な世界観が描かれたりしていますが、今回の新曲『Resonantiaは、冒頭からかなり際立ったワードの連続ですよね。

まずそんなAメロの歌詞がこちらです!

燻る残り香 酔の最中
覚めない夢の 可借夜を潜り
耳鳴りが解けて 響く音を
静寂がその音だけを 漂わせた

出典:https://www.uta-net.com/

 

皆さんにはどのように響きましたか?

どう考えても何がなんだかといった印象を受けませんでしたか?

 

まさに、冒頭から、妖しさ満載なワードの連続で実にミステリアス

  • 『燻る残り香』って一体どこから香るのでしょうか?
  • そもそも、可借夜って何?
  • 耳鳴りが解けてという状況もわからないし、音が響いているのに静寂が包み込むの?

こんな疑問がふつふつと湧いてくるわけですが、これが夢の世界の話だとしたら、『覚めない酔い』というワードも含めて全て辻褄が合います。

 

今現在深い眠りに入っていて、外部から何一つ音が聞こえない静寂な世界であり、その眠りから覚めない幻のような夢の世界を『燻る残り香』というワードで表現したとしたら、その妖しさの正体がほんの少し見えた気もしてきますね。

では、何故、そのような夢の世界をいきなり描いたのでしょうか?

それは、理性や世間体などを取っ払ったあなた自身の本能を描こうとしたからではないかと思うのです。

何故、本能(潜在意識)を描く必要があった?


出典:https://mantan-web.jp/

さて、冒頭の歌詞から自身の本能(潜在意識)を描くような、かなり妖しくミステリアスな印象をのぞかせているAimerさんの『Resonantia』ですが、Bメロに入るとさらにぶっ飛んだ内容の歌詞が登場します。

そんなBメロの歌詞がこちらです!

まだ遠くへ行けるなら 少しは空の近くへ
すり減った緒を緩めたら
傷口に吹く風 痛みさえ 癒しもしない

出典:https://www.uta-net.com/

 

少しは空の近くへというワードが、まるで天国にでも行きたいと錯覚させるような謎めいた印象を与えるのですが、決してそういうわけではなく、ここでいう空の近くは限界の向こう側という意味なのでしょう。

その直後の歌詞にすり減った緒を緩めるとありますが、理性などで色々自我を縛り付けた中、それらを開放することによる快楽を描こうとしたわけで、それが痛みも癒しも無い夢の世界だったというわけ…

では、『Resonantia』は、何故、酔いしれた夢の世界を舞台に、本能(潜在意識)を描いていったのでしょうか?

その答えがサビ以降の歌詞で明らかになっていくのです。

全ては自我との共鳴を描きたかったから


出典:https://www.moshimoshi-nippon.jp/

ここが、『Resonantia』の根幹なのだろうと思うのですが、妖しくもありミステリアスでもあって、謎めいた夢の世界が描かれ続けた最大の理由は、『自我との共鳴』にあったからではないでしょうか。

そんなことを考えさせる『Resonantia』1番のサビがこちらです!

後悔しても迷っても 信じて咲けば良い
戻らない壊さない 選んできたから
理由は不確かでもいい ただ掻き立てられ
問いかけた声拾って 止まない共鳴

出典:https://www.uta-net.com/

 

ここで注目したいのは特に後半部分の歌詞ですが、『理由が不確かでもいいから掻き立てられ問いかけた声を拾って』と、何かに問いかけて得た答えをそのまま信じ突き進んで行けといういうメッセージが展開されています。

そして、その最後に『止まない共鳴』と綴られていくのです。

 

では、一体どこに問いかけたというのでしょうか?

また、止まない共鳴とありますが何と共鳴したのか…

その答えが、その上の2行の歌詞にあるような気がします。

 

人は誰しも不安や迷いがつきもので、どんな人生を歩んでも最初から100%自分を信じて突き進むということは稀だったりします。

だからこそ、どんなに迷っても構わないから最後は自分を信じて突き進んで行けと言っているのでしょう。

 

そして、その答えは自分の心に問いかけて共鳴できたものであれと伝えているのかもしれません。

いろいろ妖しくもありミステリアスな歌詞が冒頭から綴られていましたが、全ては自我との共鳴という一つのメッセージを伝えるためにあった歌詞だったとすると、なんとなくその意味や世界観が理解できる気がします。

 

ちなみに、2番以降の歌詞でも同じように自我との共鳴を求めるような歌詞が綴られています。

  • 閃光の中で湧き上がる想い
  • 届けて繋いで探しに行くから

といったフレーズも、『自問自答して出た答えを信じて突き進んで行け。たとえそれがどんな結末にいたろうとも、必ずその想いは届くから…』というニュアンスで歌詞が展開されているように感じます。

 

もちろん、他人のアドバイスなども大切にすべきですし、どんなに自信を持っていても人の道に反したらそれはアウト!

ただ、最終的に誰かを傷つけるわけでないのならば、自分の信じた道を貫くべきでしょうし、それも一つの心理です。

なかなか実行するのは難しいと思いますが、何か人生で迷いが生じたときは、『Resonantia』を聴いて、自身の心に共鳴した道を突き進みたいものですね。

『Resonantia』の曲調・音楽性


出典:https://www.fashion-press.net/

自我との共鳴というワードをもとに独特の妖しくもミステリアスな歌詞が綴られたAimerさんの新曲『Resonantia』。

それは、曲調・音楽性においても多分に感じ取れる要素ですが、果たして、具体的にどのへんが妖しくミステリアスなのか、早速、筆者独自の見解ではありますが、『Resonantia』の曲調・音楽性について解説していきます。

 

まず、基本となる楽曲構成はこちらです!

イントロ→Aメロ→Bメロ→サビ→(2番)Aメロ→Bメロ→サビ→間奏サビ’→サビ(エンド)

 

楽曲の基本構成そのものを見ていくと別にトリッキーな仕掛けはそれほど見られず、他の楽曲でも多く見られるオーソドックスな構成でまとまっています。

やはり、気になるところというと、イントロやAメロで感じ取れるモダンジャズの雰囲気漂う音構成にあると言えるでしょう。

 

流れるテンポでありながら『タタン-タン-タッ』というようなメロディの後ろを少しはねた感じにするのも特徴的!

例えば、ジャズの名曲『A列車で行こう』もその一つで、流れるようなメロディに対して時折跳ねるようなリズムを刻む曲調が、実に心地よく昔良き時代を感じさせるジャズの魅力が満載といった感じでしょうか。

 

『Resonantia』も現代風のJ-POPでありながらもどこかでモダンジャズの雰囲気が漂いレトロ感を覚えさせながらも妖しくミステリアスな印象を与えてくれています。

また、ドラムも力強さより疾走感を強調する刻み方が見られ、なかなか面白い音楽性を持っています。

 

どちらかというと力強さを与えているのはAimerさんやコーラスが与える歌声にあるといった印象で、ここもワンフレーズの後ろを強調している印象…

一つ一つで区切りながらもそれをモダンジャズのような雰囲気の音を重ねつつ流れるようなテンポで奏でているといった感じでしょうか。

 

ゆったりしながらも疾走感がありそれでいて随所で見られるインパクトやビブラートの激しさ等、基本構成がオーソドックスな分、メロディで細かい仕掛けが随所で見られているわけです。

そのことで、『Resonantia』は妖しくもありミステリアスでもある稀有な楽曲へとして誕生しているように思いますので、みなさんも、ぜひ、その独特の仕掛けを堪能してみてくださいね。

『Resonantia』が最終的に訴えたものとは?


出典:http://sheep-run-away.com/

妖しくもミステリアスな世界観として描かれている印象が強いAimerさんの『Resonantia』ですが、最終的に何を訴えようとしていたのでしょうか?

その答えは、先程、歌詞や曲調を独自視点で解説いたしましたが、そこでも触れてきた通り、自身の心との共鳴の大事さを訴えているように筆者は感じました。

 

自身の本能ってしっかり芯があるようで実は蝋燭の穂脳のように揺らめき移ろいやすいものですよね。

例えば、幼い頃に抱いた夢さえもいろんな自我や生活の中でいつしか諦めてしまったり違う夢を追いかけてしまったりといったことも日常茶飯事に起こりますよね。

 

決してそのことが悪いわけではありませんが、どんな状況下においても、自身の心と逆の道を行くのはつらいもの…

だから、不格好でも優柔不断でも良いので、自身の心に寄り添い共鳴しながら長い人生を歩んで行けというメッセージが、『Resonantia』を通じて訴えられているのではないかと筆者は感じています。

 

もちろん、それが全てというわけではなく、一つの感じ方に過ぎませんが、妖しくミステリアスな世界観ながらも考えさせられる何かがあるのは間違いないと思います。

ぜひ、筆者が感じた世界観も参考にしながら皆さんなりの意味合いを探ってみてください。

そして、妖しくもミステリアスな『Resonantia』というAimerさんの新たな一面が垣間見られる楽曲を思う存分堪能してくださいね。

Aimer『Resonantia』のまとめ

今回は、Aimerさんの新曲『Resonantia』の魅力を、筆者独自の見解ではありますが、

  • 妖しくもありミステリアスな印象を与える理由
  • 歌詞の意味・世界観
  • 曲調・音楽性の特徴・魅力
  • 『Resonantia』を通じてAimerさんが伝えようとしたメッセージとは?

といった内容を解説する形でまとめてみました。

 

結論から言って、『Resonantia』は、自我との共鳴をテーマに、モダンジャズの要素や独特の妖しい大人だからこそ理解できるような歌詞・ワードを散りばめ、手掛けられています。

『最後は、自身の心に共鳴したものを選んで歩んで行け!』というAimerさんなりのエールだと思える素敵な楽曲なので、もし何か人生に迷いが生じたら、一度『Resonantia』を聴いて自身の心に問いかけてみてくださいね。