ハイトーンながらリズミカルに歌い、多くのファンを魅了する歌手・幾田りらさんと、原作小説をモチーフとしながら独特の世界観を創出する音楽を創り上げる、ボカロP・Ayaseさんの二人で構成する音楽ユニットYOASOBI。
そんなYOASOBIの楽曲『祝福』がTVアニメ『機動戦士ガンダム・水星の魔女』の主題歌に起用されていますが、この曲の歌詞には具体的にどんな意味が込められているのか、また曲調・音楽性も非常に気になります。
そこで、本記事にてYOASOBI『祝福』の歌詞の意味・世界観や曲調・音楽性を筆者独自の見解ではありますが考察し解説していきます。
YOASOBIのwiki風プロフィール
機動戦士ガンダム『水星の魔女』の主題歌『祝福』を歌う音楽ユニット・YOASOBIのwiki風プロフィールはこちらです!
ユニット名:YOASOBI(よあそび)
グループ結成日:2019年10月1日
メンバー:ikura(幾田りら、ヴォーカル担当)、Ayase(作曲・演奏担当)
メジャーデビュー:2019年10月1日
レーベル:ソニー・ミュージックエンタテインメント
所属事務所:SML Management
代表曲:夜に駆ける、群青、祝福など
各メンバーのプロフィール
名前:ikura(いくら)
本名:幾田 りら(いくた りら)
生年月日:2000年9月25日生まれ
出身地:東京都
身長:155cm
血液型:A型
ニックネーム:りらちゃん、いくらちゃん
名前:Ayase(あやせ)
本名:非公開
生年月日:1994年4月4日生まれ
出身地:山口県宇部市出身
身長:174cm
血液型:A型
ニックネーム:あやせ
ときにラップ調で展開されるかと思いきや、韻を踏みながらもそれほどエッジは効いておらず、柔らかくも軽快なテンポが心地良い、そんな楽曲『祝福』を歌う音楽ユニットがYOASOBIの二人です。
ハイトーンボイスかつときに柔らかくときに軽快なテンポで聴き手を惹き付ける歌手・幾田りらさんと、そんな彼女の歌声を最大限に活かしつつ独創性なYOASOBIサウンドを創出するボカロP・Ayaseさん。
二人の内どちらかがかけてもYOASOBIの音楽は成立しなかったことでしょう。
特に、これからご紹介していく、TVアニメ『機動戦士ガンダム・水星の魔女』の主題歌『祝福』からは、二人の存在感がひしひしと伝わってきます。
軽快な音楽の中に、緩急の付いた幾田りらさんの歌声が見事に融合し、唯一無二の独創的なサウンドを醸し出しているので、ぜひ、みなさんも一度YOASOBIの『祝福』を聴いていただけたら幸いです。
そして、YOASOBIの二人の偉大さを体感しながら、彼らが紡ぐ世界観の魅力を堪能してみてくださいね。
ガンダム『彗星の魔女』主題歌に起用された『祝福』とは?
出典:https://sokuhoumusic.blog.jp/
原作小説の世界観をそのままに音へと変換して、わかりやすく聴き手に伝える独創的な音楽は、音楽ユニットYOASOBIの唯一無二の世界観ですが、そんな彼らとガンダムが大型コラボを果たすとは、正直筆者自身想像もしていませんでした。
しかも、わざわざガンダムの主題歌を創作してもらうための原作小説まで手掛けられているなんて驚きですよね。
YOASOBIの二人は、物語を音に変換して伝えることに長けているので、きっとガンダムの世界観も見事に再生してくれると期待してオファーされたのかもしれません。
さて、そんなYOASOBIが創り上げた機動戦士ガンダム・水星の魔女主題歌『祝福』ですが、かなり楽曲のセオリーを崩した感じの独創的な楽曲となっています。
具体的な歌詞の意味・世界観、曲調・音楽性については、後ほどたっぷり解説していきますが、かなりサビの配分が多い印象を受けるアップテンポな音楽で、次から次へと畳み掛けながら、歌詞の意味や世界観は実に奥深く魅力的な楽曲と言えるでしょう。
アップテンポで畳み掛けるラップのような音楽は多数ありますが、スピード感が半端なくそれでいてどこかふわっと包み込んでくれるような音楽は、YOASOBIだからこそ再現できる音楽…
そのことを、『祝福』を聴いてさらに強く感じさせてくれたような気がしています。
下記にてユーチューブで配信されているYOASOBI・ガンダム公式オンラインミュージックビデオのリンクを貼っておきますので、ぜひ皆さんも、ガンダム・水星の魔女の映像とともに流れるYOASOBIの『祝福』を堪能してみてくださいね。
YOASOBI「祝福」Official Music Video (『機動戦士ガンダム 水星の魔女』オープニングテーマ)
祝福の歌詞の意味や世界観を徹底考察・解説
出典:https://gumitan-com.hatenablog.com/
では、ここからはYOASOBI『祝福』の歌詞の意味や世界観を筆者独自の見解ではありますが、考察・解説していきたいと思います。
『遥か遠くに浮かぶ星』とは?
機動戦士ガンダム水星の魔女の主題歌として起用されているYOASOBIの『祝福』とい楽曲は、前サビの段階から、『遥か遠くに浮かぶ星』といきなり意味深なフレーズで歌詞が綴られています。
一体、この『遥か遠くに浮かぶ星』の正体とは何なのでしょうか?
とその前に、機動戦士ガンダム『水星の魔女』の第1話では、主人公のスレッタ・マーキュリーが彗星からモビルスーツ開発企業が運営するパイロット技術者・経営者を育成のための専門学校『アスティカシア高等専門学園』に編入してきます。
はるか遠い地からやってきたスレッタ・マーキュリーとその周りの人間が営むドラマが機動戦士ガンダム『水星の魔女』として展開されるので、祝福の冒頭の歌詞にある『遥か特に浮かぶ星』が彗星を指し示すと番組視聴者は想像されることでしょう。
ただ、この話はあくまでガンダム『彗星の魔女』の世界観に沿った話でしかなく、現実世界に沿うと、また少し意味合いが変わってくるように思われます。
では、現実世界では、この『遥か遠くに浮かぶ星』とは何を指し示しているのでしょうか?
あくまで筆者の見解でお話しますが、おそらくは、この楽曲を聴いている人たちそれぞれにとっての理想郷ではないかと思われます。
何でも自己責任で片付けられがちな、この現実世界において、近未来に生まれくる子どもたちは、大人が一方的に引いたレールの上を歩かされることもしばしばあり、なんとも窮屈で息苦しさを感じさせられたりするもの…
だからこそ、自分らしく生きていくために、大人たちが立ち入ることの出来ない『遥か遠くに浮かぶ星』を目指し歩こうとしているのではないでしょうか?
本来は、スレッタ・マーキュリー同様、自分の理想像とはかけ離れた『遠い運命という名の縛られた現実社会』から出発し、『はるか遠くに浮かぶ星』に訪れるというニュアンスが含まれているのだと思います。
ただ、全部を詰め込んでしまうとかなり窮屈で説明臭くなってしまうので、目的地(はるか遠くに浮かぶ星)とだけ、冒頭で綴られているのではないでしょうか。
なかなかシビアな現実世界かもしれませんが、その中でも理想を描いて未来を生きてくことはできるはずなので、遥か遠い理想郷を目指す気持ちを大切に、『祝福』の歌詞の意味を感じ取っていただけたら幸いです。
孤独を抱えずみんなで向かおう!
先程、理想郷と現実世界はかなり遠くはなれているとお話しましたが、そんな遠い世界にたった一人でたどり着けるほど人間は強くありませんよね。
どんなに壮大な夢を描いていても、どこかで現実世界に引き戻されて、いつしか生活に追われるがあまりに夢を諦めるなんてケースもよくある話です。
やはり、一人では限界もあるでしょうし、頑張りきれずに心が折れてしまうこともあるのでしょう。
話を本題に戻しますが、YOASOBIが歌う『祝福』の歌詞には、前サビのラストで
『選ぶ未来が望む道がどこへ続いても共に生きるから』
と歌詞が綴られ、その後に『一人』・『孤独』というワードが時折登場します。
おそらく、『最終的にはあなた自身が動かない限り未来は変わらないけど、一人では限界だってあるし、だからこそ、みんなで夢を叶えていこうよ』という隠しメッセージのような意味合いが含まれているのではないかと筆者は考えています。
『一人孤独で祈り願う』という歌詞は、孤軍奮闘している中でも君のそばで応援してくれている仲間の姿を指し示しているようにも感じ取れます。
どんな形にせよ、みんなで応援し合う(支え合う)ことで夢を一つずつ実現させ『はるか遠くに浮かぶ星』にたどりついきましょうというのが、『祝福』の最大のメッセージではないかと筆者は考えています。
このように考えると『祝福』という楽曲の歌詞にはかなりパワーが込められていて、聴きこむごとに、どこか背中を押してもらっているようなそんな気にさせられてしまうのです。
何かに疲れ心が折れそうになったときには、是非、YOASOBIの『祝福』を聴いてみてください。
きっと、生きるパワーが湧いてくるはずですよ。
呪われた運命も変えられるのは自分達だけ!
YOASOBIの『祝福』のサビ終了後及び最後のサビの部分で、
- 決めつけられた運命
- 操り人形
- 呪い・呪縛
といったフレーズが随所に登場します。
何故この様なフレーズが出てくるのか、それは、生まれ持って順風満帆なことなどなく、何かしらの理不尽を誰もが大なり小なり経験していく中で、それでも運命に逆らいながら生きることの素晴らしさを伝えるために表現として用いたように筆者は思います。
先程、理想郷である『はるか遠くに浮かぶ星』と現実世界の乖離の大きさについてお話しましたが、特にサビ以降の歌詞では、
- 決めつけられた運命
- 操り人形
- 呪い・呪縛
といった別の表現で現実世界との乖離が綴られていると筆者は考えています。
どうにも未動き1つ取れない遠く離れた場所で生きていくことを強いられながらも、それでも未来を変えていくんだと強く生きてほしいというようなメッセージが込められている…
だからこそ、あえてこの様な表現にしているのではないでしょうか。
誰しも、どこかしらで社会や環境といった足かせを言い訳に人生そのものを諦めてしまっているところがあると思います。
それは筆者も同じなのですが、実際には諦める必要などどこにもなく、果敢にチャレンジしていくことで運命も変えられたりします。
その大切さを、サビ前では『はるか遠くに浮かぶ星』へ向かっていく様子として、サビ後では呪われた運命を打ち破っていく美しさとして『祝福』は描かれているような気がしてなりません。
もし、現実世界で苦しみながらも、それでも何かしらの夢にチャレンジしていきたいと感じているのであれば、YOASOBIの祝福を聴いて、少しでもパワーを高めつつ挑戦することの美しさを体感していってほしいですね。
『祝福』の曲調・音楽性
出典:https://www.fashion-press.net/
さて、今度は楽曲の曲調や音楽性を考察してみましょう。
YOASOBI『祝福』は、かなりアップテンポで畳み掛けるリズムの音楽で構成されていますが、ただリズミカルな音楽というだけでスピード感を表現しているわけではありません。
本来、基本的な楽曲の構成としては、
『Aメロ→Bメロ→サビ→(2番)Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→サビ』
という流れで展開されています。
しかし、『祝福』は、
『前サビ→Aメロ→サビ1→サビ2→ラップパート→サビ前→サビ1‘→サビ2’→間奏→サビ(ラスト)』
という感じで展開されています
まぁ、筆者なりにざっくりと構成を分析しお伝えしているので、厳密にはもう少し異なるのかもしれませんが、祝福は、ちょっと聴いただけでもかなり異色な構成で畳み掛ける目まぐるしい展開をみせている様子がうかがえます。
では、何故、ここまで畳み掛けるような爽快感を音に乗せて展開しているのでしょうか?
その理由は『誰にも追いつけないスピードで…』と後半で歌詞に綴られているように、思い切って理想郷に挑戦していきましょうというメッセージを伝え、パワーを注入しようとしたのではと筆者は考えています。
どうしてもゆったりしたテンポの楽曲となるとバラードチックで癒やしこそあれで、背中を押すまでには至りません。
スピードや爽快感があるからこそ、そこにパワーも感じられ元気に前に向かって突き進もうとすることができるのです。
曲調・音楽性としてスピード感が『祝福』の一つの魅力となっていますので、ぜひ、そのへんも感じながら楽曲の魅力を体感してみてくださいね。
YOASOBI『祝福』が伝えようとしたこととは?
最後にYOASOBIの『祝福』という楽曲が伝えようとしたことについても考察をおとしておきます。
冒頭からお話している通り、YOASOBIが手掛ける『祝福』は、単に機動戦士ガンダム・水星の魔女の世界観を描いた原作小説を題材とした主題歌という意味合いだけではありません。
どんなに理不尽で呪われたとも思える現実世界においてでも未来は変えられるんだと、未来へ生きる若者たちへのメッセージが詰まった楽曲でもあります。
確かに、今の時代、あらゆる環境や社会が弊害となって生きづらさや窮屈を感じることは多々あると思いますが、そういうときこそ大切な仲間とともに前に進んでいってほしいなと思います。
そして、その原動力の一つとして、ガンダム・水星の魔女の主題歌として創られたYOASOBIの『祝福』を聴いてパワーを得てくださいね。
YOASOBI『祝福』のまとめ
今回は音楽ユニットYOASOBIの『祝福』という楽曲の歌詞の意味や世界観・曲調・音楽性を独自見解で考察・解説させていただきました。
祝福は、これからを生きる若者たちに向けて、どんな理不尽なことにも負けず未来を切り開いていけというメッセージが詰まった楽曲であると筆者は考えています。
ただ、多くの若者が好みやすいとはいえ、エッジを効かせるのではなく、韻を踏みながらアップテンポではありつつ、少し柔らかい幾田りらさんの歌声で軽快なタッチを表現。
楽曲の構成もかなり特質で聴きごたえ十分の楽曲なので、ぜひ、一度YOASOBIの『祝福』を聴いて、その世界観を自分なりに感じてみてくださいね。